アクアリウム用LED照明を作ってみた

はじめに

我が家のアクアリウムは全てLED照明です。
LEDはコスパやサイズの面では優れていますが、光量が少なく、植物の成長に必要な波長も不足しがちなため、アクアリウムでは敬遠されてきました。

が、それは過去の話。
パワーLEDが低価格で流通し、様々な波長の商品が増えたおかげで、むしろ植物育成にベストな照明となっています。

しかし、我が家の水槽は横幅が40cmという若干規格外なために、ぴったりサイズの照明がありません。
仕方がないので30cm以下用の商品を使っています。如何せん光量が足りていない気がするため、自作してみることにしました。

とはいえ、パワーLEDの使い方がさっぱりなので、まずは試作で練習。

周辺知識と共にメモします。

必要なもの

回路は自分で設計する能力がないので、既存のモジュールを組み合わせて作ります。

  • LED
  • ヒートシンク
  • ドライバ(LEDに流れる電流を制御する)
  • 電源(昇圧)
  • 電源(AC-DC)

LED

以前より関心のあったフルスペクトルのパワーLEDを選択。
植物育成に必要な周波数帯を多く含むタイプで、光はピンク色です。
9個使います。

  • 順方向電圧:3.4V-3.8V
  • 順方向電流:最大700mA
  • 指向角度:115度
  • 全光束:約130-140ルーメン

ヒートシンク

密集させたかったため、一枚に何個も付けられるタイプを選択。
中程度の発熱量なら十分な放熱が可能。

ドライバ

LED1個の順方向電圧が3.4~3.8Vで9個直列で使うので30.6~34.2V必要。
植物はパルス照射の方が育成効率が良いらしいので、PWM制御できるタイプを探しました。

  • 電源電圧:9V~36V
  • 出力電圧:8V~32V
  • 出力電流:0.1A~2000mA

電源(昇圧)

30V以上に昇圧できて、電圧を調節可能で、照明を増やしても耐えられそうなものを探しました。
同じ商品で日本発送があったけど、安いのでコッチを購入。(10日くらいで到着)

電源(AC-DCコンバータ)

汎用性を考えて12Vを選択。

制作

LED側の準備

9個のLEDを直列でヒートシンクにはんだ付け。
このヒートシンクは基板内で隣と繋がっていますが、配置の都合上、3つに切断してからアルミ板に貼り付けました。

放熱性能を犠牲に、防水性と落下防止のために、エポキシ樹脂とシリコンで補強してあります。(見た目が汚いけど見えないからおk)

ドライバの準備

このドライバは電流の他に、PWMでも調光が可能です。
いつの日か外部から操作したいところですが、とりあえず内蔵PWM発振を使ってみます。

内蔵PWMでの配線は以下のとおり。
裏側にヒートシンクを付けることを考えて、配線に気をつけてください。(今回は不要だけど)

昇圧電源の準備

単純なので説明不要だと思います。

完成

ドライバの電流、電源の電圧を最小値にしてから通電します。
その後、少しずつ出力を上げて調節していきます。

今回のLED単独で点けてみました。
赤は暗く見えるものですが、電流を抑えた上でデューティー比50%なので、余計暗く見えますね。
ちなみにLEDはほとんど発熱していません。余力十分なので、次回は底力を発揮していただきます。

いつも使っている照明も一緒に点けるとこんなカンジ。
鑑賞にはいいですが、完全にかき消されてますね。

最後に

しばらくはこれで様子見です。

とりあえず個別で買ったLEDを使っての照明製作は成功したので、やる気が出たら本番に行ってみようと思います。